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執筆者の写真KAZUHA

#10 「販売促進」の仕事 ー準備編ー

更新日:2022年8月24日


どうも、一葉です。


10回めの今回は、新商品の市場導入や発売後の売上拡大に貢献する「販売促進」の仕事について、一般的にどんな内容なのかをざっくり話していきます。



まず、販売促進とは何か?


商品開発が、商品企画→商品設計→商品の生産と進み、商品開発が終わりに近づくと、本格的な販売に向けて、市場導入の準備が始まります。その際に、


新商品をスムーズに市場に導入・発売するために、販売促進の企画・実施を行うこと。また発売後も、売上や市場シェアの拡大のために、引き続き支援を行うことです。


この仕事については、内容が多いので2回(準備編・企画立案/実施編)に分けてお伝えします。


今回は、前半の『販売促進の準備編』ということで、企画を始める上で2つの重要なポイント


① 4つの基礎知識を理解すること
② 企画のための精度の高い情報収集・情報整理をすること


について話しいきます。ではさっそく、



①4つの基礎知識を理解すること



について。その4つとは、次のとおり。


  1. 市場タイプと普及率

  2. 商品のライフサイクル

  3. 成長戦略の基本

  4. 流通チャネル


これから、少し簡単に説明しますが、基礎知識の部分なので、こういうものなんだな〜と丸々理解して欲しいところになります。ここの部分は、教科書のような内容になりますので、淡々と説明していきます。



1. 市場タイプと普及率


新商品を発売する場合は、をどの市場に出すかによって、商品を販売する労力が異なります。一般的に、市場タイプと普及率の関係は、このようになります。


  • 市場タイプ: 新規市場 → 成長市場 → 成熟市場

  • 普及率: 低 → 急増 → 段々と増加 → 飽和



2. 商品のライフサイクル


商品には、人間と同じように寿命があります。成熟期にかけて、稼ぎ頭になり、徐々に定番商品として定着いきます。時間軸、利益、売上の関係はこのようになります。





3. 成長戦略の基本


事業の成長・拡大を図るために用いられる、アンゾフ(近代の経営戦略の父と呼ばれている)のマトリックスがあります。事業の成長を「製品」と「市場」の2軸におき、その2軸をさらに「既存」と「新規」に分けて表したもので、成長戦略の方向性を考慮するのに役に立ちます。




4. 流通チャネル


業界によって、流通チャネルが異なりますが、主なパターンはこのようになります。メーカーによっては、複数採用(卸売と直販など)している場合もあります。




以上、①4つの基礎知識を理解すること。について、駆け足で説明してきましたが、いかがでしたでしょうか?


たくさんあるなと感じる方が多いのではないかと思います。私も経験が浅かったときは、全く覚えられませんでした。。さらに、このような知識が必要なことにも、当時気づいていませんでした。


ですが、私は業務を通じてこれらを身につけていったので、みなさんもご自身の仕事に当てはめながら、考えてみると想像しやすいのではないでしょうか?



では続いて、



②企画のために精度の高い情報収集・情報整理をすること



について。先程冒頭でもお伝えしたとおり、販売促進の担当者は、本格的な販売に向け、新商品をスムーズに市場に導入・発売するための準備を始めていくことになります。


商品企画や商品開発に関する情報の引き継ぎ、発売日など、販売促進の企画や戦略に必要な情報収集は必須です。また、情報を集めるだけではなく、できるだけ正確な情報入手と情報整理が鍵となります。


なぜならば、商品開発に比べて、市場導入の準備にかけられる時間は、想像以上にタイトです。さらに、企業の場合、プレスリリースで公表している発売日を、気軽に変更するということはできないので、スケジュールをキッチリ守らないと、企業の信用低下や売上損失に繋がります。


さらに、商品やサービスのプロモーションをする場合、社外のリソース(制作会社・印刷会社など)を使う場合もあるので、外部に依頼するタイミングや工数など、スケジュール管理も必須になります。



業界によって多少異なると思いますが、戦略に必要な情報を、ざっと書き出してみます。


  • 発売日

  • 営業開始日(発売日の前に商談が行われることが多い)

  • プレスリリース配信日

  • 販売目標や販売計画

  • ターゲット顧客

  • 販売チャネル

  • 販売価格(希望小売価格など)

  • 商品やサービスのコンセプト

  • 広告販促物などの制作予算

  • 広告販促物などの制作期間 など


発売日が近づくにつれて、情報がコロコロ変わることも多いので、営業部、物流部、広報部、デザイン部などの関係部署と密に連携することが非常に重要です。


また発売後も、①の2.でお伝えした「商品ライフサイクル」の時期に合わせて、販売促進の企画や戦略を変えて行くことになるので、市場の変化や販売状況など、新商品についての情報収集を心がける必要があります。



以上、②企画のために精度の高い情報収集・情報整理をすること。について、どんな情報が必要か何となくわかってきましたか?


今回は、前半の『販売促進の準備編』ということで、企画の準備をする上で大事な2つのこと


① 4つの基礎知識を理解すること

② 企画のための精度の高い情報収集・情報整理をすること


について、お伝えしました。次回は、後半の『販売促進の企画/実施編』について話していきます。

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